『The Prostate』に前立腺アミロイド小体に関する共同研究論文がオンライン掲載されました(筆頭著者:矢津田旬二 先生)
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アミロイドーシス研究で世界を牽引している熊本大学脳神経内科学講座との共同研究の成果が、The Prostate誌にオンライン掲載されました。
前立腺に認められるアミロイド小体に関する包括的な病理学的および質量分析による生化学的分析を行なった研究で、結果の概要は以下のとおりです。
- 53人中47人(89%)のサンプルにアミロイド小体が確認されました。
- 最も頻繁に検出されたタンパクはラクトフェリン(100%)、S100-A9(90.9%)、前立腺特異的抗原(90.9%)でした。アポリポプロテインEなどのアミロイド関連タンパクも検出されましたが上記のタンパクより低頻度でした。
- BPHを認めた患者において認めなかった患者よりもアミロイド小体がより高頻度に検出されました。
日本人における前立腺アミロイド小体の頻度と生化学的組成を示した初めての研究ですが、前立腺アミロイド小体の形成機序と病的意義を理解するためにはさらなる研究が必要です。
Yatsuda J, Kanenawa K, Nomura T, Okada M, Masuda T, Misumi Y, Tasaki M, Ueda M, Ando Y, Kamba T.
Prostate. 2025 Sep 23. doi: 10.1002/pros.70058. Online ahead of print. PMID: 40988321