『PNAS』にがん免疫療法によるirAEに関する熊本大学学内共同研究の成果がオンライン掲載されました!
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熊本大学免疫学講座の塚本博丈先生(現 京都大学がん免疫総合研究センターがん免疫治療臨床免疫学部門 特定准教授)による熊本大学学内共同研究(免疫学講座、呼吸器内科学講座、泌尿器科学講座)の成果が『The Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS)』にオンライン掲載されました。
本研究では、担癌老齢マウスにおいてのみ抗PD-1免疫療法によりirAE様の多臓器毒性が誘導されること、それはCD4-T細胞由来のIL-21発現亢進とそれに続く3次リンパ組織における加齢特異的なCXCL13産生亢進により引き起こされる可能性を見出しました。実際、がん免疫療法を受けた肺がん、腎細胞がん、尿路上皮がん患者の血漿CXCL13濃度はirAE発症と相関していました。irAEのマネージメントにおけるCXCL13の治療的標的としての意義を示唆する興味深い研究です。ぜひ、ご一読ください。
Aging-associated and CD4-cell-dependent ectopic CXCL13 activation predisposes to anti-PD-1 therapy-induced adverse events.
Tsukamoto H, Komohara Y, Tomita Y, Miura Y, Motoshima T, Imamura K, Kimura T, Ikeda T, Fujiwara Y, Yano H, Kamba T, Sakagami T, Oshiumi H.
Proc Natl Acad Sci USA. 2022;119(29):e2205378119.
https://doi.org/10.1073/pnas.2205378119