『Microbiology and Immunology』に腎細胞癌に対するがん免疫療法のirAEに関する熊本大学学内共同研究の成果が掲載されました!

三浦裕司先生(虎の門病院臨床腫瘍科部長)の熊本大学細胞病理学講座大学院生としての研究成果(虎の門病院・京都大学がん免疫総合研究センターがん免疫治療臨床免疫学部門・熊本大学泌尿器科学講座との共同研究)が『Microbiology and Immunology』に掲載されました。

本研究では、免疫チェックポイント阻害薬で治療された腎細胞癌患者におけるグレード2以上のirAE発現と血漿CXCL10値が有意に相関し、治療開始前及び治療中の血漿CXCL10値上昇はがん免疫療法によるirAE発現の有力なバイオマーカーになりうることを示しています。この血漿CXCL10値は、前研究 (Tsukamoto H, et al. Aging-associated and CD4-cell-dependent ectopic CXCL13 activation predisposes to anti-PD-1 therapy-induced adverse events. PNAS. 2022;119(29):e2205378119)irAEに対する治療標的としての意義が示唆された血漿CXCL13値とも有意な相関を示しており、大変興味深い知見です。ぜひ、ご一読ください。

Predictive value of CXCL10 for the occurrence of immune-related adverse events in patient with renal cell carcinoma.

Miura Y, Motoshima T, Anami T, Yano H, Mito R, Pan C, Urakami S, Kinowaki K, Tsukamoto H, Kurahashi R, Murakami Y, Yatsuda J, Fujiwara Y, Kamba T, Komohara Y.

Microbiol Immunol. 2023;67(7):345-354.